デザインをしていく上では、フォントは切っても切れない存在。大まかにいうとデザインは、写真(絵)と文字の組み合わせで決まると言っても過言では無いでしょう。
Macには、美しい欧文フォントがたくさん標準搭載されています。加えて、Adobe Fontsには有名フォントもかなり含まれており、デザイナーにとってはかなり有難いです。更にAdobe Fontsは、随時新しいフォントがアップデートされています。
Adobe Fontsは、Adobeの有料ソフトウェアーを一つでもサブスクしていれば、無料で使用することができます。ライセンスもちゃんと商業利用できるので、かなりお得です。
今回は英語圏に住む筆者が、時代を問わずタイムレスに使えるMac/Adobe Fontsの欧文フォントをご紹介します。
皆さんのデザイン活動の参考になれば嬉しいです。
- Acumin Pro
- Aktiv Grotesk
- ITC Avant Garde Gothic
- Avenir
- ITC American Typewriter
- Baskerville
- Bell Gothic
- Bickham Script Pro
- Bodoni
- Adobe Caslon
- Cooper Black
- COPPERPLATE
- Corbel
- Courier New
- DIN 2014
- Didot
- Euphemia
- Eurostile
- Franklin Gothic URW
- Futura
- Adobe Garamond
- Gill Sans
- Gouldy Old Style
- Helvetica
- Impact
- Interstate
- FF Info
- Joanna Nova
- Neue Kabel
- Kepler
- Adobe Fontsをもっと利用しよう
- もっと欧文フォントについて知りたい人
- Adobe CCコンプリートプラン+11講座が、なんと3,9980円
Acumin Pro
Adobe オリジナルフォントで、フォントファミリーは90フォントもあります。汎用性が高く、ウェブ、雑誌、書籍などさまざまな媒体で使用されています。
使い勝手がとても良いフォントなので、持っていて損は無いです。
Aktiv Grotesk
Aktiv Groteskは、2009年にリリースされた比較的新しいフォントで,、フォントファミリーは54フォントあります。Aktiv Groteskは、HelveticaとUniversの間位に位置させるようにデザインをしたと、Aktiv Groteskのデザイナーはインタビューで答えています。
確かにHelveticaの代替えフォントとしても使用できますね。
クリーンで美しいこのサンセリフフォントは、スタイリッシュなデザインによく似合います。
ITC Avant Garde Gothic
丸びを帯びた球体のような幾何学的なフォントで、Adobe Fontsではフォントファミリーは、3フォントです。
Avant Gardeは文章で使用するよりは、ヘッドラインや短い文章に向いているフォントです。よくポスターや雑誌の表紙の表題に使用されています。インパクトも有り、デザイン性がグッと上がります。
有名どころで言うと、アディダス、Calvin KleinのロゴはITC Avant Gardeでデザインされています。
Avenir
Avenirは、幾何学的サンセリフのフォントで、Macに標準搭載されています。
スッキリしたスタイリッシュな見た目ですが、丸みがあるので可愛らしく見える所が◎ 他のフォントとの相性も良いので、使いやすいフォントでオススメです。
私もAvenirはお気に入りで、よく使っているフォントの一つです。
ヨーロッパの空港表示のフォントとしてもよく使われています。
TOYOTAのロゴは、Avenirが使用されています。
ITC American Typewriter
American Typewriterは、タイプライターで打ったような文字が特徴で、フォントファミリーは9フォントです。
欧米では意外と、WEBサイト、ステーショナリー、名刺などのデザインで見かけます。クリーンで無機質な演出に向いていると思います。
I LOVE NYは、ニューヨーク観光PRなどのキャンペーンで使用されているスローガンロゴは、American Typewriterが使用されています。
Baskerville
Baskervilleは1757年にリリースされた、エレガントで美しいヘアラインセリフフォント。Macに標準搭載されています。
シャープなエッジが良いコントラストを生んでいます。歴史的、高級感を演出したいデザインによく合うフォントで、今も尚この美しさは色褪せていないですね。
Bell Gothic
すみません!Bell Gothicは、Windows標準搭載なのですが、どうしても紹介したいので載せました。
Bell Gothicは、1938年にAT&T社の電話帳を作る為に使用されたフォントが始まりです。
幅が細めで縦長のサンセリフフォントで、小文字のアッセンダーの終わりが斜めのアングルになっているのが特徴的でおしゃれです。また、大文字のIだけがセリフ体になっていてとてもユニークです。
今でも多くのカタログ、書籍に使われている不朽のフォントです。
Bickham Script Pro
Bickham Scriptは、洗練された華やかなスクリプトフォントです。
伝統、格式、高級感を演出するデザインに多く見られます。
今でも、ウェディング、ワインラベル、書籍、パッケージと幅広く使われていますね。
Bodoni
Bodoniは、極細ヘアラインと力強いストロークのコントラストが美しいセリフフォントです。
ファッション雑誌の表紙などにも使用されており、Bodoniの細い線が繊細さ、優雅さを演出しています。
特に余白の沢山ある白背景の上に大きなサイズで配置されたBodoniが、一番美しいです。
NIRVANAのロゴは、Bodoniであることは、有名な話。しかし最近では、Onyxでは無いかとも言われています。
Adobe Caslon
オリジナルのCaslonは1725年にリリースされセリフフォントで、Adobe Caslon ProはAdobeバージョンです。
美しさと読みやすさを兼ね備えた万能フォントで、書籍やWEBサイトでも多く使われています。
Cooper Black
Cooper Blackは、丸っこくて可愛いくて親しみがあり、またレトロ感も漂うセリフフォントです。
ポスターのヘッドラインなど、大きくフォントを使うデザインに向いています。
私も学生だった頃は、このフォントが好きで色んな課題にこのCooper Blackを使っていました。
格安航空会社easyJetのロゴは、Cooper Blackでデザインされています。オレンジの色も相まって、親しみがありますよね。
COPPERPLATE
COPPERPLATEは、高級感、王道感のあるウェッジセリフフォントです。伝統あるフォントがMacでは標準搭載されているんですよね、凄い!
さまざまな、高級ブランドで使用されていますね。伝統感、高級感、王道感を演出したい時には、間違いないフォントです。
日本でも人気のアメリカ高級グローサリーストアのDEAN & DELUCAのロゴは、COPPERPLATEでデザインされています。
こちら、アメリカのホワイトニング歯磨き粉ブランドのREMBRANDTのロゴにもCOPPERPLATEが使われています。こちらは、高級感というよりは、何か力強さを感じますね。
Corbel
CorbelはWindows OS搭載のサンセリフフォントです。
読みやすさ、モダンでシャープな美しさを体現したフォントで汎用性も高くおすすめです。
Courier New
Courier Newは、American Typewriterより細い線が特徴のタイプライター風セリフフォントです。
無機質なモダンスタイリッシュを演出できるフォントです。
こちらのポスター、インパクトのあるビジュアルにe-mailのような文章やウェブ掲示板などに見られるようなイラストがCourier Newでデザインされています。ビジュアルと無機質のコントラストがより洗練さを演出しています。
DIN 2014
DIN 2014は、オリジナルDINの現代版です。
幅が細く縦長のモダンサンセリフフォントです。1938年からドイツでアウトバーンの表示に使用されていて、今も尚、看板フォントのスタンダードとして使用されています。
可読性にも優れているので、フォントの大きさに左右されることなく使用できるので、グラフィックデザイナーの間でも人気のフォントです。
アメリカの航空会社jetBlue AirwaysのロゴにDINが使用されています。
ウルフ・オブウォール・ストリートのポスターは、FF DINが使用されています。シャープでモダンですが、黄色を使うことでどこかレトロ感も感じます。
Didot
Didotは、極細ヘアラインとストロークのコントラストが美しい、エレガントなセリフフォントです。
ファッション雑誌の表紙、ハイクオリティ、高級感を演出するデザインに多く使用されています。Bodoniと同様、ファッション界でよく使用されていて、Didotの方がより丸みを帯びています。
VOGUEのロゴは、Didotが元になっています。
Euphemia
EuphemiaはMacにもWindowsにも標準搭載されている、細身で少し角ばっていますが、並べるとかわいらしい字体のサンセリフフォントです。
因みに、私が一番最初にデザインしたサイトのウェブフォントは、Euphemiaでした。
Eurostile
Eurostileは、モダンなサンセリフフォントです。
主にヘッドライン、広告系、看板デザインに使用されているフォントで、シンプルでクリーンなシェイプなので、可読性にも優れています。
SF系、未来系のデザインやミュージックアルバムのカバーアートデザインにも使用されています。CASIOやSUBARUのロゴも、実はこのEurostileが使用されています。
オーストラリアのエレクトロニック・ロックバンド PENDULUMのロゴもEurostileです。
余談ですが、PENDULUMの音楽カッコいいので是非聴いてほしいです。
Franklin Gothic URW
Franklin Gothic URWは、1903年にアメリカでリリースされたサンセリフフォントです。Adobe Fontsでは、フォントファミリーは22フォントです。
ウェイトが太いフォントは、特にヘッドラインやビルボードの印刷に優れています。
Time Outは、日本で言うところのTokyo Walkerのような雑誌。表紙の見出しは、Franklin Gothicがいつも使われています。
NYのMoMA美術館のロゴは、Franklin Gothicです。
Futura
Futuraは、モダンスタイリッシュな幾何学的サンセリフフォントです。デザイナーなら知らない人はいないですね。
Macには標準搭載されていますが、Adobe Fontsにもあります。
アーキテクチャー系、コンテンポラリー系のデザインに良く合うフォントですね。
こちらは、UKのクラフトビールブリュワリーのロゴにFuturaが使用されています。カラフルでポップなパッケージデザインが、クリーンなデザインのロゴで引き締まって一気に洗練さが増しますね。
LOUIS VUITTONのロゴはFuturaが使用されています。
大人気ストリートファッションブランド Spremeのロゴは、Futuraではないかと言われています。
Futuraは、今も尚様々な業界のデザインで使われているフォントです。
Adobe Garamond
オリジナルGaramondは、1530年にリリースされました。Adobe Garamondは、オリジナルのGaramondの美しさ・バランスの良さを現代風に改定されたものです。
こちらのアイルランドのバー ZOZIMUS barは、Gramondで統一デザインされています。伝統 エレガントのブランディングによく合うフォントですね。
Gill Sans
Gill Sansは、デザイナーなら持っておきたい汎用性の高い定番のサンセリフフォントです。Macに標準搭載されていますが、Adobe Fontsでは、拡張版のGill Sans Novaがフォントファミリー全48フォント入手できます。アウトラインフォント、インラインフォントなどユニークなものもあって、デザインの幅が広がりますね。
イギリスのテレビ局 BBCのロゴは、Gill Sansです。
こちらは、本のカバーアート。カラフルなボーダーに、Gill Sansのフォントが映えるタイポグラフィックなデザインです。
Gouldy Old Style
Gouldy Old Styleは、美しさとバランスを兼ね揃えたセリフフォントで、カリグラフィーを元にデザインされています。大文字のQに顕著にカリグラフィーの名残が出ています。
歴史、伝統、高級感などの演出するデザインとの相性が良いです。個人的には、ファンタジー系のデザインにもイケるなと思っています。
Helvetica
Helveticaは、Macに標準搭載されている、クリーンで中立的で読みやすいフォントです。
デザイナーなら、必ず押さえておきたい欧文フォントの代表格ですね。Helveticaと言うドキュメンタリー映画になったくらいの世界的有名なフォントです。私も、学校の授業で見ました。
その可読性から交通機関の表示に使われてることが多いですが、実は色んな所にHelveticaは存在しています。
ドイツのLufthansa航空は、ロゴを含めHelveticaをコーポレートタイプとして使用しています。
余談ですが、学生の頃、ヨーロッパ旅行に行った時にLufuthansa航空を利用しましたが、機内もキレイでサービスも良く、機内食も美味しかったです。
Helveticaをロゴに使用している会社は、まだまだあります。American Apparel、Panasonic、Nestle、FENDIなどです。
Helveticaは、ニュートラルなフォントだからこそ、業界問わず馴染むんですね。
Impact
Impactは、Macに標準搭載されているその名の通りインパクトのあるサンセリフフォントです。
ボールドフォントでトラッキングがほとんと無いのが特徴的で、ヘッドラインに使われることが多いです。
Interstate
Interstateは、癖のない汎用性の効く万能フォントです。フォントファミリーは、36フォントあります。
こちらは、Insterstateを大きく使った、雑誌の表紙デザイン。癖のないフォントですが、大きささ、スペースを変えることによって、スタイリッシュで印象あるデザインになります。
こちらのレストランでは、メニュー、名刺デザインでInterstateが使用されています。
FF Info
FF Infoは、細身の縦長でコーナーが少し丸みを帯びているのが特徴のサンセリフフォントです。フォントファミリーは、26フォントです。
可読性の高さから、ボディテキストなどにも良く使用されています。
Joanna Nova
オリジナルのJoannaは、1930年にEric Gillによりリリースされ、Joanna Novaはそれを元に、現代用に改訂したフォントです。フォントファミリーは、18フォント。
ヘアラインとのコントラストが少ない、エレガントなスラブセリフフォントで、イタリック体は傾斜がごく僅かで普通のコンデスド体のようにも見えます。
Neue Kabel
Neue Kabelは、オリジナルのKabelを現代用により幾何学的に改訂されたサンセリフフォントです。フォントファミリーは、18フォントです。
小文字のeの傾斜が特徴的です。Neue Kabelは、オリジナルに比べて細身で少し縦長、小文字はほぼXハイトに合わせたデザインになっています。なので、とても使いやすいおしゃれなフォントです。
ミニマルなデザインからファッション系、レトロデザインとの相性も良いのでオススメです。
ジーンズブランドWranglerのロゴは、Kabelを使用しています。小文字のaを角ばったデザインにアレンジしています。
Kepler
Keplerは、Adobeオリジナルフォントです。伝統的なクラッシックな中にもモダンの要素を取り入れたエレガントなセリフフォントです。
フォントファミリーは、なんと全168フォントもあります。Adobe Fontsでは、これを無料で使用することができます。
Adobe Fontsをもっと利用しよう
Adobe Fontsの特徴は以下の通り
Adobe Fontsを利用するには、Creative Cloudのデザインアプリをどれか一つでもサブスクしていれば、無料で使用することができます。
全てのデザインアプリが使えるコンプリートプランや、最安値で使える フォトプラン(1,078円/月)などがあります。
既にサブスクしている人は、これを機会にもっとAdobe Fontsを取り入れて、デザインの幅を広げてみてはいかがでしょうか。
もっと欧文フォントについて知りたい人
欧文フォントについてもっと知りたい人向けの書籍をご紹介。
日本の場合、日本語と英語の文字組みデザインが多い印象を受けます。欧米では基本的には単一言語での文字組みのタイポグラフィーです。従って、日本の欧文フォントと日本語フォントの文字組みは日本独特のタイポフラフィーだと思います。
新標準・欧文タイポグラフィ入門 プロのための欧文デザイン+和欧混植は、欧文書体の解説のみならず、日本語フォントと欧文フォントの文字組みについても解説されています。
欧文タイポグラフィーの理解とスキルを上げたい方、海外で活動したいデザイナーさんにもおすすめです。
欧文フォントについて知りたい方の為に、欧文フォントを難しい言葉を使わずに、優しく解説してくれている本がこの、フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?です。
著者は、ヨーロッパでフォントデザイナーとして活躍している方です。
写真が多く、また馴染みのあるブランドがサンプルとして取り上げられているので、親しみやすくとっても読みやすいです。
特にデザイナー初心者、ノンデザイナーの方にもオススメです。欧文フォントを知るきっかけになると思います。
今回は、第一弾として30フォントをご紹介しました。まだまだ紹介したいフォントがありますので、それは第2弾で紹介したいと思います。
今回の記事が、皆さんのデザイン活動の参考になれば嬉しいです。
Adobe CCコンプリートプラン+11講座が、なんと3,9980円
新しいスキルを学びたいけど、ソフトが高くて挑戦することを躊躇していませんか?
実はその問題を解決する方法があります。
それは、Adobe公認スクールの
アドバンスクールオンライン
のAdobe CCコンプリート付き通信講座で解決することが出来ます。
アドバンスクールオンラインのWEB/DTPエキスパートコースには、Adobe CCのソフトウェア11種類の講座(動画)が含まれていますので、新しく使ってみたいソフトの講座を受けてスキルアップも出来てお得です。
この39,990円は通常購入版と使えるソフトや内容は一切変わらないAdobe CC1年分とオンライン講座の受講料、消費税までも含んでの値段です。社会人でもこの値段で受講することが出来ます。
毎年利用できるので、ゆっくり自分のペースで学べるのも良いですね。
これ重要です!Adobe CCの自動更新は、必ず「しない」を選択してください。
もし、自動更新にしてしまうと1年後に公式の価格で更新されてしまいます。自動更新をしなければ、またアドバンスクール経由で同じ価格で購入することができます。
新しいスキルを学びたいけど踏み出せていない方、ぜひこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。
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