CanvaやAdobe Expressの登場でデザインテンプレートがかなり身近な存在になりましたね。
デザインテンプレートのメリットは、ノンデザイナーの方でもデザインテンプレートを使うことで、それなりのデザインに仕上がること。
それと何と言っても、デザインに費やす考える時間と迷う時間を節約できる点ですね。
しかし、せっかくデザインテンプレートを使っているのに、なんか仕上がりがしっくり来ないってことありませんか?
たまにクライアントさんから、クライアントさん自身がデザインテンプレートでデザインしたものを修正して欲しいという依頼が来ます。
大体みなさん同じ間違いで、デザインプレートを使いこなせていないです。
デザインテンプレートを使っているのに、仕上がりがしっくり来ないのには理由があります。
今回はCanvaのデザインテンプレートを例に、そのしっくり来ない理由と解決のポイントをお伝えしたいと思います。
デザインテンプレートを使用しているのに、なぜしっくりこないのか?
それは、トンマナが合っていないから。
トンマナとはデザイン用語のトーンアンドマナーの略で、簡単に言うと、会社のブランドデザインに統一感と一貫性を持たせる為のルールです。
このルールが決まっていれば、デザインにかける時間の短縮にもなります。また、会社のメンバーとこのルールを共有しておくと、アイディアを出し合う場合に迷わずに済みます。
デザインテンプレートと言えども、ただそのまま使っただけでは思い通りのデザインに仕上がりません。やはり、自分のブランドに合わせてカスタマイズする必要があります。
他のCanva関連の記事もありますので、よろしければご覧ください。
▶︎ Canvaを使用するのに向いている人(企業)とは
▶︎【Instagram】フォロワー数1万人以下でもリンクを貼る方法
▶︎【Canva】クリック率が上がるInstagram用の画像をデザインする
フォントや色の決め方が分からない場合は?
自分のブランドイメージに合った、フォントや色の決め方が分からない場合は、自分のイメージに合ったブランドを参考にしてみましょう。
丸パクリはダメですけど、参考にするのは問題ありません。デザイナーも全然やります。
フォントは難しく考えずに、まずは見た目でフォントの持つ雰囲気で選んでみましょう。
日本語フォントの基本的な種類
明朝体は、書類や雑誌、新聞の本文などに使われているフォントです。落ち着いた印象を持っているので、日本的な演出、信頼感・安心感を与えたい場合によく使われます。また、女性的な印象を与えたい場合にも良く使われます。
ゴシック体は可読性に優れているので、標識、看板、ポスターの見出しなどによく使われています。無骨な印象を与えることから、力強い演出にも向いています。
楷書体は、筆使いが色濃く残っているフォントで、伝統や歴史を演出するデザインに向いています。
丸ゴシック体は、ゴシック体の角が丸くなったフォントです。温かさや親しみを演出する場合によく使われます。また、子供向けの絵本や可愛らしいデザインものにも良く見かけます。
欧文フォントについての説明は、難しく考えなくていい!フォントは見た目で選んでいい!の記事内でしていますので、よろしければご覧ください。
トンマナが決まってから、次にすること
実際にトンマナが決まったら、細かい点を調整していきます。
フォントの大きさ、スペースを設定する
フォントの大きさ・ウェイトを変えてみると、デザインにメリハリが出てきます。この場合のスペースとは、文字間隔、行間、余白のことを指します。
右の画像のヘッドラインは、同じフォントサイズで構成されています。そのままでも大丈夫ですが、左の画像のようにNEWをダイナミックに大きく使って、尚且つ不透明度を40%程まで下げて抜け感を演出しすると、対比率が生まれてデザインにメリハリが出てきます。
また、文字がキツキツに詰まっていると、読み手は読む気が無くなってしまいます。読みやすいフォントサイズ、適度なスペースを設定しましょう。
Canvaでは、操作が視覚的にできるようにUI設計されているので、ノンデザイナーの方でも簡単にできるようになっています。
そして、文字や写真を詰め込みすぎもユーザーに圧迫感を与えてしまうので、余白も上手く取り入れてみましょう。
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整列
文字が揃えられていると、それだけでらしいデザインに見えます。
文字の整列には、右揃え、左揃え、中央揃え、均等揃えがあります。
イラストや写真も同様に整列させると、それだけでデザインの完成度が上がります。
ランダムに写真や文字を配置するレイアウトもありますが、いい感じの角度にしたりスペースを使う必要があるので、ノンデザイナーの方は先ずは基本的な整列のやり方から始めるのが良いと思います。
画像の編集
テンプレートにそのまま写真をはめ込んでもしっくり来ない時は、画像を編集してみましょう。写真加工アプリは沢山あるので、既に使い慣れている人も多いと思います。
設定したトーンアンドマナーに沿って、写真にフィルターをかけて色味を変えたり、写真の一部分をぼかしてみたり、写真をクロップしてみたり、写真の不透明度を変えてみたりしてみましょう。
写真をクロップして対象物を強調する見せ方は、一気にデザイン性が上がります。
実際のインスタグラムの投稿がこちらです。いい感じにおしゃれに仕上がりました。
Canvaでは、画像のぼかしも簡単にできます。
画像を編集をクリックすると、左側に画像編集用のフィルターやツールが表示されます。その中からぼかしを選択します。
ぼかしをクリックすると、今度はぼかし用の調整スライダーが表示されます。ここで、ぼかし具合、ブラシサイズなどを決定します。
あとは、ぼかしたい部分をなぞるだけで簡単に部分ぼかしが完成します。
実際にクライアントから依頼を受けた、デザインテンプレートの修正
では、私が実際にクライアントから依頼を受けた、デザインテンプレート修正の一例をご紹介します
以下は、クライアントがCanvaで制作したプレゼンテーションスライドデザインです。(オリジナルから少し変更しています)
ニュートラルな感じで、男性向けにも女性向けにもなりそうですが、高級感はそこまで感じないですね。
これをクライアントのオーダーに沿ってデザインし直したものが以下です。
女性を意識して、メインフォントを明朝体にして女性らしさと高級感を演出しています。イヴ・サンローランのような高級感とのオーダーだったので、カラーを黒とゴールドにしました。
背景の株の値動きの画像は、少しぼかして圧迫感を与えないようにしてさらにその上に不透明度を下げた黒の背景を重ねています。そしてその上に、不透明度を下げたゴールの背景を重ねて、抜け感をブラスしています。
Canvaは、ノンデザイナーの方でも簡単に操作できるデザインアプリにはなっています。しかし、クライアント向けにCanvaでデザインテンプレートを制作する場合は、個人的には、あまり凝りすぎたデザインを制作するのは良く無いかなと思っています。
なぜなら、納品した後にクライアントがそのデザインテンプレートを使いこなせなかったら、意味が無いと思うからです。
まとめ
以上、デザインテンプレートを使用してもデザインがしっくり来ない理由と解決法をご紹介しました。
まずは、デザインのトーンアンドマナーをしっかり決めてからデザインをすれば、大きくデザインの雰囲気がずれてしまうことは無いと思います。
主にトーンアンドマナーを決める要素は以下の通り
トーンアンドマナーが決まったら、次にすることは
以上のことを踏まえて、デザインテンプレートを自分好みにカスタマイズしてみましょう。
Canvaはノンデザイナーの方が、簡単にデザインできるように開発されたデザインアプリです。
Canvaを使うかどうか迷っている方は、Canva Pro 30日間無料体験がありますので、まずは試してみてはいかがでしょうか。
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